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ブログ|プロシード法律事務所

  • 2021.02.04

独占禁止法について(その7)

今回は、不当な取引制限を行った場合の制裁と、不当な取引制限の具体例とついて、説明いたします。

 

3. 不当な取引制限を行った場合の制裁

(1) 序説

 不当な取引制限に対して講じられる措置としては、公取委による排除措置命令(独占禁止法7条)と課徴金納付命令(同法7条の2ないし7条の8)とがあります。

 また、不当な取引制限に対しては、私的独占と同様に、刑罰が設けられています(同法89条1項1号・2項、95条1項1号・2項1号、95条の2)。

 被害者は、不当な取引制限をした事業者に対して、損害賠償を請求することができます(同法25条・26条、民法709条・715条)。

 以下においては、排除措置命令及び課徴金納付命令について説明します。

 

(2) 排除措置命令

 不当な取引制限に対する公取委による排除措置命令に係る規定の内容(独占禁止法7条)は、私的独占の場合と同様ですから、繰返して説明するのは避けます。

 具体的な排除措置命令の内容は、個別の不当な取引制限の事案に応じて様々ですが、不当な取引制限は複数の事業者の合意による共同行為ですから、排除措置命令においては、合意の破棄を命ずることが通例です。他には、合意を破棄したことの取引先や需要者への周知徹底、事業者が講じた措置の公取委への報告などが命じられることが多いです[1]

 

(3) 課徴金納付命令

課徴金納付命令制度は、不当な取引制限等一定の独占禁止法違反行為を行った者が得た不当な経済的利益を徴収することによって、社会的公正を確保するとともに、独占禁止法違反行為の抑止を図ることを目的に、昭和52年の同法改正で導入された制度です。

 課徴金納付命令制度は、その後何度も法改正が行われ、現在ではかなり複雑なものとなっています。詳細については後述することとし、ここでは概要を述べるにとどめます。

不当な取引制限に対する課徴金納付命令制度については、独占禁止法7条の2ないし7条の8に規定されています。すなわち、不当な取引制限で、(ア)商品・役務の対価に係るもの、又は、(イ)商品・役務について、その供給量又は購入量、市場占有率、取引の相手方のいずれかを実質的に制限することによりその対価に影響することとなるもの、に該当するものをしたときは、公取委は、事業者に対して、一定の額の課徴金の納付を命じなければなりません(同法7条の2第1項)。課徴金の額は、違反行為の実行期間における違反行為対象商品・役務の売上額・購入額をベースとして、それに原則として10%を乗じて得た額に相当する額です(同項)。

また、課徴金額については、(a)違反行為を繰返した者に対して増額する旨の規定(同法7条の3第1項)、(b)主導的役割を果たした違反事業者に対して増額する旨の規定(同法7条の3第2項)が置かれている他、(c)事業者が公取委に違反行為に係る事実の報告及び資料の提出を行った場合に減免する制度(課徴金減免制度)が設けられています(同法7条の4ないし7条の6)。課徴金減免制度が適用された事件は、既に相当数存在します。

 

4. 不当な取引制限の具体例

 不当な取引制限には、いかなる事業活動をその対象とするかによって、様々な種類が存在します。独占禁止法2条6項は、カルテルの種類として、価格(対価)カルテル、数量カルテル、技術カルテル、製品カルテル、設備カルテル、取引先カルテルを例示しています。

 ここでは、以上に述べてきたことを基に、カルテルの種類のうち主なものに関する問題点について、若干の検討を加えることとします。

 なお、独占禁止法違反事件についての公正取引委員会の審決・命令は同委員会のホームページ(https://snk.jftc.go.jp/module/jds/dc001/DC001)で、また、裁判所の判例は最高裁判所のホームページ(https://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/search1)で検索することができます。

 

(1) 価格カルテル

 価格カルテルは、価格を制限するカルテルです。

 価格は、事業者にとって最も重要な競争手段ですから、これを制限することは、大きな競争制限効果を持つこととなります。

価格カルテルとして通常問題となるのは、販売価格に係るものです[2]が、購入価格に係るものもあり得ます。

(ア) 価格カルテルの種類

 価格の制限の態様には、①各事業者に共通の単一の確定額を定めるもの、②各事業者の商品・役務の品質、需要者による評価、販売力等の相違に応じて、事業者ごとに個別の価格を定めるもの[3]、③価格の引上げ率を定めるもの、④価格の下限のみを定め、それ以上の範囲において各事業者が個別に価格を決定するもの、⑤価格の上限と下限とを定め、その間の範囲内において、各事業者が個別に価格を決定するもの、⑥価格の計算方式を定め、各事業者がそれに基づいて価格を決定するもの[4]、⑦標準価格、目標価格等、各事業者の価格設定の基準となるものを定めるもの[5]、など種々のものがあります。これらは、いずれも不当な取引制限となり得るものです。

(イ) 価格の上限の設定や価格引下げを内容とするカルテル

 価格の上限を定めることや価格の引下げを定めることは、不当な取引制限となるでしょうか。

 これらの行為は消費者の利益に適合するから違反とはならないようにも思えますが、一般にそのようには解されておらず、価格の上限設定や引下げであっても不当な取引制限が成立するものと解されています。この見解は、価格制限行為が不当な取引制限として違法とされるのは、各事業者が価格を自主的に決定するのでなく共同して決定し、価格競争を制限して市場における価格支配力を形成することによるものであることを理由としています。公取委の審決例も、同旨の見解を採っています[6]

しかし、私は、価格支配力を形成することが直ちに違法となるわけではないと考えています。なぜならば、価格支配力の形成により競争の実質的制限の要件は充足するとしても、「公共の利益に反して」の要件(反公益性の要件。前述2.(5))を充足しない場合があり得るからです。そのような場合として、例えば、①原材料価格の急騰が生じた際に、放置すれば、各事業者はそれをそのまま商品価格に転嫁することが見込まれる場合において、コストの上昇の相当部分を合理化努力によって吸収することとし、なお吸収しきれない部分のみを価格に上乗せするという趣旨で、値上げ後の価格の上限を定めたカルテル、②従来よりも製造コストを大幅に低下させるとともに品質を著しく向上させる画期的な新技術を開発した事業者と、その事業者から当該技術に係る特許の実施権を許諾(ライセンス)された事業者とが、価格を維持するよりも、コストの低下分を全額価格引下げに反映させることにより、当該技術を用いた商品の市場占有率を高めることが得策と考え、合意した価格引下げカルテル、などが考えられます。

 

(2) 入札談合

 入札談合は、入札に参加する者が、落札予定者を誰にするかを予め合意し、他の入札参加者は、その者が落札できるように協力する行為です[7]

 入札談合は、近年、3条後段違反事件の中で、価格カルテルと並んで多数を占めています[8]。取り分け、国、地方公共団体、これらの関係機関(特殊法人、独立行政法人など)による公共事業その他の入札においては、談合が跡を絶たないのが実情です。

 入札談合には、入札を実施する行政庁の職員自身が関与している場合があります。いわゆる官製談合です。しかしながら、その行政庁自体は、「事業者」(独占禁止法2条1項)には該当しませんから、独占禁止法に違反する行為をしたものとして規制の対象とすることはできません。そこで、官製談合に対する社会的批判の高まりを背景として、「入札談合等関与行為の排除及び防止並びに職員による入札等の公正を害すべき行為の処罰に関する法律」 (平成14年法律第101号。通称「官製談合防止法」)が制定されています。

この法律は、「入札談合等関与行為」を、行政庁の職員が、(ア)事業者・事業者団体に入札談合等(「入札談合等」の定義は同法2条4項)を行わせること、(イ)受注予定者を指名すること、(ウ)入札談合等が容易となる秘密情報を教示・示唆すること、(エ)特定の入札談合等を容易にする目的で、職務に反し入札に参加する者として特定の者を指名し又はその他の方法により入札談合等を幇助すること、のいずれかに該当するものと定義し(同条5項)、公取委に、入札談合等関与行為があると認めるときは、行政庁に対しそれを排除するための改善措置を講ずることを求める権限を付与しています(同法3条1項。なお2項)。これを受け、行政庁は、必要な調査を行い、改善措置を講じなければなりません(同条4項)。また、(a)行政庁による損害の有無等の調査、故意又は重過失のある職員に対する損害賠償請求(同法4条)、(b)行政庁による職員に対する懲戒事由の調査(同法5条)、に関する規定も設けられています。更に、その職務に反し、事業者等に談合を唆すこと、事業者等に予定価格その他の入札等に関する秘密を教示すること又はその他の方法により、入札等の公正を害すべき行為を行った職員に対する罰則(同法8条)が設けられています。

 官製談合の例として、勧告審決平成17年11月18日審決集52巻396頁(日本道路公団鋼橋工事談合事件)を挙げておきます。本件は、日本道路公団が入札の方法により発注する鋼橋上部工事(鋼材を用いた橋桁等の製作、架設、補修、補強等の工事)に係る入札談合です。この入札談合において、同公団の副総裁や理事は、談合に関与した事業者に再就職していた同公団の退職者が発注工事別に落札を予定する者を選定した一覧表の提示を受け、その内容について承認するとともに、上記退職者から要請を受け、当初一括発注が予定されていた工事を二つの工事に分割して発注するようにさせる等の行為を行いました。これらの行為は、事業者に入札談合を継続させることによって同公団退職者の再就職先を確保するという目的で行われたものです。この事件について、公取委は、事業者の他、同公団の副総裁・理事を告発する[9]とともに、平成17年9月29日、上記の官製談合防止法に基づき、同公団総裁に対し、改善措置要求を行いました。

 

(3) 数量カルテル

 数量カルテルは、商品・役務の数量を制限するカルテルです。

 供給数量に係るものが多いのですが、需要数量に係るものもあり得ます。

 数量カルテルは、数量を制限することにより価格にも影響を与え得るものですが、各事業者に対する割当数量を巡って事業者間に利害の対立が生じやすく、その成立・維持が必ずしも容易ではないので、それ単独で行われることは稀です[10]。他方、価格引上げカルテルは、価格のみを引上げようとしても、需要数量が一定であることを前提とすれば、供給する数量を制限しない限りその実効性の確保は困難であるという事情があります。それゆえ、実際には、数量カルテルは、価格カルテルと一体となって行われることが多くなっています[11]

 

(4) 設備カルテル

 設備カルテルは、将来における商品・役務の供給(又は供給の受領)に必要な設備の能力を制限するカルテルです。

 設備カルテルは、間接的に数量を制限することとなります。それゆえ、数量カルテルに準じた競争制限効果を持ちます。

 しかしながら、現在のところ、設備カルテルが不当な取引制限として立件された例はありません。これは、設備カルテルが持つ数量制限効果は将来において発生するものであるところ、将来において競争の実質的制限の効果が発生するかどうかは、将来の需要の動向にかかっており、現時点では明確な判断が困難であるとの理由によるものと考えられます。しかし、将来の需要の動向が十分に予測可能な場合(例:需要がほとんど変動しない、需要がほぼ一定の伸び率で趨勢的に増加又は減少しているなど)において、需給の逼迫や価格の上昇が確実視される程度に設備を制限するカルテルは、現時点において、競争の実質的制限の要件を満たすものと解することができるものと思われます。

 

(5) 取引先カルテル

 取引先カルテルは、取引先の獲得を制限するカルテルです。

 競争とは、事業者が、ある商品・役務の供給又は需要に関して、取引相手を獲得するために、他の事業者と競い合う過程を意味するところ、事業者間で取引先の獲得を制限する取引先カルテルは、競争の機能そのものが損なわれるものであるため、極めて競争制限効果が強いものです。

 取引先カルテルは、価格カルテルや数量カルテルの実効性を担保する手段として行われることもありますが、それらを伴わずに単独で行われる場合もあります。

 これには、①カルテルに参加する事業者が顧客を争奪することを禁止するもの(顧客争奪の禁止)[12]、②事業者ごとに事業活動を行う地域、取扱う商品・役務の種類を制限するもの(市場分割)[13]、③商品の販売を共同して行うもの(共同販売)[14]など、種々の形態があります。

 

(6) 共同ボイコット

 共同ボイコット(共同の取引拒絶)は、参加する事業者が共同して他の特定の事業者との取引を拒絶する行為です。

 共同ボイコットは、不公正な取引方法の1類型として規定されている(独占禁止法2条9項1号、平成21年一般指定1項)ため、従来、独占禁止法19条違反として取扱われてきましたが、近年、競争の実質的制限の効果を生ずる場合には不当な取引制限に該当するものとして取扱うべきであるとする考え方が強くなってきました。確かに、共同ボイコットが、単に公正競争阻害性を持つにとどまらず、競争の実質的制限の効果を生ずる場合には、不公正な取引方法ではなく、不当な取引制限として規制するのが妥当です(競争の実質的制限と公正競争阻害性との相違については、不公正な取引方法を取り上げる際に説明しますが、前者は後者よりも競争を損なう程度が大きいのです)。

公取委も、ガイドラインにおいて、共同ボイコットが不当な取引制限に該当することがあり得るものとしています[15]

 判例においても、旧8条1項1号(現8条1号)に関するものですが、共同ボイコットについて、競争の実質的制限の成立を認定したものがあります[16]

 

(7) 技術カルテル

 技術カルテルは、生産その他の事業活動に用いる技術の開発や利用を制限するカルテルです。

 技術は、事業者が供給する商品・役務の品質や価格を左右する重要な競争手段です。したがって、事業者間において、開発・利用する技術を制限することは、競争制限効果を持つ場合があります。

 しかしながら、技術カルテルは、価格カルテルや数量カルテルなどとは異なり、一般的に競争制限効果が高いとは言えず、また仮に競争の実質的制限の要件を充足するとしても反公益性の要件を充足しないために、違反とはならない場合が比較的多いです。

 例えば、次のような事例を考えてみましょう。

〔事例〕ガンの早期発見ができる診断技術について、旧来の技術よりもより高精度の診断ができる新技術の開発が理論的には可能であるが、現実にそれを開発するためには極めて多額の費用と長期の期間を要するとともに結果的には開発が失敗に終わるおそれも大きいという場合に、単一の事業者ではその負担に耐えることが難しいので複数の医療機器メーカーが共同してその技術開発を行い、首尾よく開発に成功した場合には、各メーカーそれぞれが旧来の技術に代えて新技術を利用した検査機器を生産することを合意すること。

 この事例については、(ア)技術の開発・利用を制限するものではあるが、新技術の開発に成功した場合には、各メーカーがそれを用いた高性能の新製品を生産することにより、むしろ競争が活発化することが期待できること、(イ)そもそも単独では、新技術の開発が困難であること、を考えると、当該検査機器に関して競争の実質的制限の要件を充足するものとはならず、違反とはならないものと考えられます。なお、この事例におけるように、近年、増加している共同研究開発に関して、公取委は、それが競争を阻害することなく、競争を一層促進するものとして実施されることを期待して、「共同研究開発に関する独占禁止法上の指針」(平成5年4月20日。「共同研究開発ガイドライン」)を公表しています。

 このような事例を念頭に置くと、技術カルテルについての独占禁止法上の評価は、違法又は合法のいずれが原則であるとも言い難く、個別具体的に、競争の実質的制限の要件及び反公益性の要件の充足性を慎重に判断して決するほかないものと思われます。

 

5. まとめ

 冒頭1.(1)に述べたように、不当な取引制限は、独占禁止法違反行為の中でも、私的独占と並んで、最も重要で基本的なものとされています。

 そして、私的独占の項で述べたように、公正取引委員会によって法的措置が取られた事件の数をみると、これまでに私的独占の成立が認められた事件数はごく少数にとどまっているのに対し、不当な取引制限の成立が認められた事件数は大変多くなっています。2015年度(平成27年度)から2019年度(令和元年度)までの5年間において、私的独占はわずかに1件にとどまっているのに対し、不当な取引制限は43件にものぼっています(令和元年度公正取引委員会年次報告による)。

 このように、他の事業者、特に競争関係にある事業者との合意によって競争を制限する行為である不当な取引制限は、独占禁止法違反行為の中でも最も典型的なものということができます。

 不当な取引制限に対しては、排除措置命令がなされる他、その多くには課徴金納付命令がなされることとなっており、厳しい行政処分が課せられます。更に、刑罰も科せられ、被害者から損害賠償請求を受ける可能性があります。

 これらに加えて、不当な取引制限を行った事業者に対しては、企業としての信用の低下などの社会的な制裁も課せられることとなります。

 したがって、不当な取引制限に該当するおそれのある行為をしようとする事業者の方々は、社内だけの判断でそれを実行するのではなく、弁護士に事前に相談していただくことをお勧めいたします。

 

 

 次回からは、不公正な取引方法の説明に入ります。

 


[1] 不当な取引制限に該当する行為に対する排除措置命令の一例として、勧告審決昭和49年2月22日審決集20巻300頁(石油価格カルテル事件)の場合を挙げておきます(一部簡略化しました)。「一 出光興産等12社は、昭和48年11月上旬ごろに行った石油製品の販売価格の引上げに関する決定を破棄しなければならない。 二 前記12社は、次の事項を石油製品の取引先及び需要者に周知徹底させなければならない。この周知徹底の方法については、あらかじめ、当委員会の承認を受けなければならない。(一) 前項に基づいてとった措置、(二) 前記12社は、今後、共同して、石油製品の販売価格を決定せず、各社がそれぞれ自主的に決める旨 三 前記12社は、石油製品の購入量、販売量、在庫量及び販売価格を当委員会の指示するところに従い、昭和49年2月以降1年間、当委員会に報告しなければならない。四 前記12社は、第一項及び第二項に基づいてとった措置を、すみやかに、当委員会に報告しなければならない。」

[2] 多数の事例がありますが、例えば、最判昭和59年2月24日刑集38巻4号1287頁(石油価格カルテル刑事事件)、東京高判平成5年5月21日高刑集46巻2号108頁(ラップ価格カルテル事件)、東京高判平成6年2月25日高民集47巻1号17頁(東芝ケミカル事件)、排除措置命令平成23年7月22日審決集58巻第1分冊203頁(VVFケーブル価格カルテル事件)、排除措置命令平成23年12月20日審決集23巻第1分冊247頁(LPガス供給機器価格カルテル事件)、排除措置命令平成23年12月21日審決集23巻第1分冊251頁(タクシー運賃カルテル事件)、排除措置命令平成26年3月18日審決集60巻第1分冊413頁(外航海運自動車運送カルテル事件)等があります。

[3] 例えば、業界で最も有力なブランドを持つ事業者の商品1個の価格を10万円、第二位の事業者については9万5千円、第三位の事業者については9万円とするなど。

[4] 例えば、原材料・賃金等から成る費用を一定の算式で計算し、それに1割のマージンを乗せたものを商品1個の価格とするなど。

[5] 東京高判平成20年4月4日審決集55巻791頁(元詰種子価格カルテル事件)。

[6] 価格の上限の設定について、審判審決昭和27年4月4日審決集4巻1頁(醤油価格協定事件)、価格の引下げについて、勧告審決昭和50年3月31日審決集21巻286頁(硬質塩化ビニル管価格協定事件)。

[7] 入札は原則として最も安価な価格で応札した者が落札することとなりますから、落札予定者を予め決定するということは各入札参加者の応札価格について合意することを意味することとなるため、入札談合は価格カルテルの一種とみることもできます。また、ある入札における落札予定者を予め決定し他の入札参加者は落札の機会を放棄することとなるので、入札談合は、取引先カルテルとしての面も持ちます。いずれにしても、入札談合は、最も競争制限効果の大きな行為の一つです。

[8] 例えば、勧告審決平成5年4月22日審決集40巻89頁(目隠しシール事件)、課徴金納付命令平成7年7月12日審決集42巻300頁(下水道事業団談合事件)、審判審決平成13年9月12日審決集48巻112頁(造園工事談合事件)、東京高判平成18年12月15日審決集53巻1000頁(大石組事件)、排除措置命令平成22年6月9日審決集57巻第2分冊31頁(シャッター等談合事件)、排除措置命令平成23年8月4日審決集58巻第1分冊208頁(茨城県土木工事入札談合事件)、審判請求棄却審決平成24年11月26日(平成22年(判)第8号~第11号)下水管きょ談合事件)など。

[9]  東京高判平成20年7月4日審決集55巻1057頁(日本道路公団鋼橋工事談合刑事事件)は、この事件に関して、日本道路公団の副総裁(当時)を身分なき共謀共同正犯として懲役2年6月、執行猶予4年に処しました。最決平成22年9月22日は上告を棄却しました。

[10] 数量カルテルが単独で行われた例としては、勧告審決平成11年4月22日審決集46巻201頁(ダクタイル鋳鉄管直管受注数量カルテル事件)。

[11] 例えば、勧告審決昭和49年2月22日審決集20巻300頁(石油価格カルテル事件)。

[12] 顧客争奪の禁止の例としては、審判審決昭和59年10月15日審決集31巻33頁(旭砿末資料事件。ともに 石灰石を採掘・供給している旭砿末資料合資会社と住友セメント株式会社が、(a)前者は、後者の同意なしに、石灰石をセメントの製造・販売に用いず、また、セメント製造業者に供給しないこと、(b)後者は、前者の同意なしに、石灰石をセメントの製造・販売に供する以外に加工・販売しないこと、を協定したもの)があります。

[13] 市場分割の例には、東京高判昭和28年3月9日高民集6巻9号435頁(新聞販路協定事件)があります。

[14] 共同販売は、参加する事業者が、共同販売機関を設立し、生産する商品をこの機関に集約して販売させる行為です。各事業者の商品を一括して販売するのであるから、販路のみならず、価格をも制限することとなるのが通常です。参加事業者の市場占有率が大きく、それらの事業者の全部ないしほとんどの商品の販路を共同販売機関に一元化するようなときで、新規参入や輸入があまり見込めない場合には、競争制限効果は大きなものとなるでしょう。そのような例として、旧8条1項1号(現8条1号)に関するものであるが、勧告審決平成7年3月8日審決集41巻228頁(秋田県土木コンクリートブロック工業組合事件)があります。

[15] 流通・取引慣行ガイドライン第2部第2。

[16] 東京地判平成9年4月9日判時1629号70頁(エアーソフトガン事件)。

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