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- 2020.12.27
<13 出向命令の有効性が問題となるケースについて>
プロシード法律事務所代表弁護士の佐藤竜一と申します。本事務所では週一回所内で企業側からみた労働問題について所属弁護士間で研究会を実施しています。本ブログでは当該研究会での議論を踏まえ、企業側の視点からみた労働問題について、随時情報を発信しています。
今回は、出向命令の有効、無効が問題となるケースについてお話しします。
出向は労働者が雇用先の企業(出向元)の従業員たる地位を保持したままで他も企業(出向先)において相当期間にわたって他企業の業務に従事することを言います。配転は同一企業間での人事異動であるのに対して、出向は法人格を異にする企業間での人事異動ということになります。
出向においては労務提供先が変わるので労働者の承諾が必要になりますが(民法625条1項)、個別的同意がない場合でも就業規則等の包括規定や採用時の包括同意があれば出向命令の根拠にはなり得ると考えられます。ただし出向命令についても権利濫用が問題になるケースがあります。
以下では、問題となった事例を見ていきたいと思います。
企業側視点で見た場合、退職勧奨に応じなかった労働者を出向させることができるかという点が課題になりえます。長年技術者として働いていた労働者を退職勧奨に応じなかったという理由で子会社の物流倉庫での現場作業従事させるために出向させた事案では、自主退職に踏み切ることを期待して行わせたと認定され出向命令が無効と判断された裁判例があります(東京地判例平成25.11.12労判1085号19頁)。その他の事案においても出向によって労働者に著しい生活上の不利益となる場合や、単純作業等への業務の著しい変化の場合に出向命令が無効と判断されている事案があります。
貴社が出向を検討するに際して、何か課題、リスクを感じておられる場合は気軽にご相談ください。
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